犬の口臭が気になる!犬の口が臭い場合のケア方法・対策改善の方法とは?

 

 

「今まではそうでもなかったのに、最近になって、犬の口臭がきつい」というお悩みをお持ちではありませんか?犬の口臭が気になるときは、犬の体に何らかの異変が起こっている可能性があります。今回は、犬の口臭が強い場合の、口臭の原因や、具体的な対策方法などを詳しくお伝えしていきます。

 

 

 

犬の口臭が強い原因とは?

 

 

 

 

・口の中が乾燥している

 

健康な犬の口の中は、唾液で常に湿った状態になっています。しかし、口の中の水分が不足していると、唾液がねばねばと濃縮され、それが口臭の原因となります。水を飲む量が少ない場合や、鼻炎・鼻づまりの症状が発生している場合などに起こりやすいです。このとき、口の中が乾燥して、唾液が濃縮された状態になると、魚臭いような、生臭い口臭になります。

 

健康な犬の場合でも、夏場には体温調節のために、口を開けたままで息をする開口呼吸を行うことが増え、口臭が発生しやすくなります。夏場に犬の口臭が気になるときには、水分の補給は足りているかどうかを入念にチェックしてあげましょう。

 

 

・歯周病などの口腔内疾患を患っている

 

犬の口臭の原因としてよく挙げられるのは、歯周病などの口腔内疾患です。犬の歯周病は、歯肉炎とは違い、歯の靭帯や、歯を支える骨なども炎症することがあり、注意すべき疾患だといえます。

 

犬は、歯垢の歯石化がとても早い特徴があり、歯石ができると、その周りにさらに歯垢ができやすくなる悪循環が生まれます。3歳以上の犬の場合、8割程度が歯周病を患っていると言われているため、ケアが必要です。

 

その他、口腔内腫瘍と呼ばれる疾患に罹患している場合も、口臭が強くなることがあります。悪性腫瘍の場合は、口の中の粘膜や歯肉、骨などが破壊されてしまうため、腐敗臭のような強い臭いが出ます。

 

 

・内臓疾患を患っている

 

消化器系の内臓疾患に罹患している場合も、口臭がきつくなる場合があります。

 

 

・アンモニア臭がする

 

犬の口からアンモニア臭がする場合、腎臓および肝臓が正常に機能していない可能性が考えられます。体の外に排出する必要がある物質が体内に溜まってしまうと、口からアンモニア臭のような異臭が発生することがあるのです。

 

 

・糞便のような臭いがする

 

犬の口臭が糞便のような臭いになる場合は、便秘・口腔内の異常・腸閉塞・腸のねじれなど、重篤な症状を含む病気を発症している可能性があります。

 

腸の中にある食べ物が正常に体外に排出されないため、体内に毒素が溜まり、糞便のような臭いを発するようになります。悪化すると、糞便に近いものを嘔吐することもあります。

 

放置しておくと、犬の元気がなくなり、口臭だけではなく、下痢などの症状が発生し、場合によっては命の危険もありますので、なるべく早い段階で獣医師の診察を受け、治療を開始しましょう。

 

 

・すっぱい臭いがする

 

犬の口からすっぱい臭いがする場合、胃腸などの調子が悪いことがあります。胃炎を罹患していると、胃酸の分泌が活発になり、胃の内容物を吐き出したり、胃液を嘔吐したりします。

 

胃炎の原因として考えられるのは、急性の中毒や感染症のほか、慢性的な免疫不全、胆汁逆流などが挙げられます。空腹時間が長すぎると、胃酸過多で嘔吐するケースもみられます。

 

 

・与えているフードが傷んでいる

 

与えているフードが傷んでいる場合、食べカスが口の中で腐敗して、口臭につながることがあります。ウェットフード、ドライフードともに、開封後に放置しておくと、劣化・酸化が進んで傷むため、食べきりサイズを選んだり、しっかりと封をする癖付けをしたりするなど、対策が必要です。

 

傷んだフードを与えると、口臭の発生以外に、下痢・腹痛・嘔吐などの諸症状の原因ともなり、犬の健康にもよくありません。そのため、フードの管理は徹底して行うようにしましょう。

 

 

 

犬の口臭が強い場合の対策方法

 

 

 

 

・歯周病の場合の口臭ケア方法

 

歯周病の場合の口臭ケア方法は、以下のとおりです。

 

 

・歯磨きをこまめに行う

 

歯垢が溜まって歯石化しないように、自宅で犬の歯磨きをこまめに行うようにしましょう。歯ブラシを使い、ブラッシングすることで、口の中に残った食べカスを除去できます。効果的な歯ブラシの使い方は、動物病院で獣医師からアドバイスを受けることができますので、相談してみてください。

 

 

・歯磨きガムなどを与える

 

歯磨きは、犬によっては、なかなか奥歯までブラッシングさせてくれない場合があります。そんなときには、歯磨きガムを与えたり、タオル製のおもちゃを噛ませたりして、歯が摩擦される刺激で奥歯の歯垢を除去する工夫をしましょう。

 

その他、歯磨きを終えたらご褒美をあげるようにするなど、歯磨きが苦手にならないように工夫を行うことも大切です。

 

 

・病院で歯石除去の施術を受ける

 

歯石化してしまった歯垢は、自宅でのケアでは除去することは難しいです。そのため、動物病院でスケーリングと呼ばれる専門的な歯磨きを受ける必要があります。歯周ポケットと呼ばれる、歯と歯肉の間まで掃除をする場合には、全身麻酔が必要となることがあります。

 

麻酔なしのハンドスケーリングも可能ではあるものの、完璧なスケーリングには至らないため、歯周病を治療するためには、全身麻酔を使ったスケーリングが必要となります。

 

 

・内臓疾患の場合の口臭ケア方法

 

内臓疾患が原因の口臭を防ぐためには、疾患の治療を行うことが先決です。下痢・嘔吐・腹痛などの症状がみられた際には、動物病院で獣医師の診察を早めに受け、治療を開始するようにしましょう。

 

 

・フード選びでの口臭ケアの方法

 

ドックフードは、ウェットフードよりもドライフードの方が、歯垢がつきにくい傾向があります。食べるだけで歯磨き効果が得られるフードなども販売されているため、動物病院で相談のうえ、犬の体質にあったフードを購入すると良いでしょう。

 

 

・サプリメントでの口臭ケアの方法

 

食品由来成分で歯垢を除去し、口臭の発生を防ぐデンタルケアサプリメントもあります。サプリメントは動物病院によって取り扱いが異なるため、まずは獣医師に相談してみましょう。

 

 

 

口臭が気になる場合は、疾患の可能性もあるので、早めに獣医師に相談を

 

 

今回は、犬の口臭が強い場合の、口臭の原因や、具体的な対策方法などを詳しくお伝えしてまいりました。

 

犬の口臭が強いと、せっかくのスキンシップも楽しくなくなってしまい、犬との良好な関係が築きにくい状態になることが考えられます。内臓疾患などが原因の口臭の場合、そのままにしておくと疾患が進行し、場合によっては命に関わる場合もあるため、注意が必要です。

 

犬の口臭が気になった場合は、放置するのではなく、原因を究明し、異常が見られる際には早めに動物病院で獣医師の診察を受けるようにしましょう。

 

動物病院では、犬の歯垢のつき具合や、歯石の状態をチェックしてもらえるほか、健康診断を行ってもらえたり、寄生虫(ノミ・マダニ)の対策・予防なども実施してもらうことができたりします。

 

愛犬との健康で快活な生活を満喫するためにも、口臭が強くなった場合は、獣医師に相談し、正しいデンタルケアを行うようにしてください。

 

普段から口周りを触らせてくれるようにトレーニングを行うことにより、口の中のトラブルを発見しやすくなります。犬のデンタルケアは、楽しくスキンシップを取りながら行うと良いでしょう。

監修者情報

MSDアニマルヘルス株式会社 コンパニオンアニマル事業部 テクニカルサービス
獣医師 釜田 尚彦
東京大学農学部獣医学科卒

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  • 住所:東京都千代田区九段北一丁目13番12号 北の丸スクエア
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