犬のノミダニ対策の薬に副作用はある?ノミダニ駆除薬は動物病院で処方を受けよう

 

犬のノミダニ対策の薬を使用する際に、気になるのが副作用の有無です。今回は、犬のノミダニ対策について、使用する薬に副作用はあるのか、各種ノミダニ駆除薬についての副作用の基礎知識をご紹介し、動物病院で処方を受けることの重要性をお伝えしていきます。

 

 

犬のノミダニ駆除薬の種類とは

 

ここではまず、犬のノミダニ駆除薬について、どのような種類があるのかをお伝えしてまいります。

 

・チュアブルタイプ

 

チュアブルタイプとは、錠剤状になっているノミダニ駆除薬のタイプの一つで、飲み込むのではなく、口内で噛み砕いて摂取するものです。チュアブルとは、「噛むことができる」という意味の英単語で、咀嚼錠(そしゃくじょう)とも呼ばれます。

最近のチュアブルタイプのノミダニ駆除薬は、犬が摂取を拒否しないように、犬の嗜好性に合わせる形で開発が進んでいます。ジャーキー風味やクッキー風味の味つきのものが処方されるため、おやつ感覚で与えることができます。

投与後、すぐにスキンシップをとったり、シャンプーをしたりすることができるメリットがあります。一方、食物アレルギーなどのために投与できない犬もいる点は注意が必要となります。

 

・スポットタイプ

 

スポットタイプとは、薬剤を犬の頸部などに滴下して使用するタイプの薬剤です。チュアブルタイプや錠剤タイプのノミダニ駆除薬を食べてくれない、飲み込んでくれないといった犬にも使用することができます。また、チュアブルタイプを、食物アレルギーがあるために摂取させることができない犬にも有効です。

頸部に滴下するのみで効果を発揮するため、投与の手間がかからない特徴があります。ただし、投与後は、薬剤が浸透するまで、スキンシップを行ったり、シャンプーをしたりすることはできない点に注意してください。

 

・錠剤タイプ

 

錠剤タイプとは、文字通り、ノミダニ駆除薬が錠剤のタイプとなっているものを指します。ドッグフードなどに混ぜて与えることで、犬が錠剤を飲み込み、ノミダニ駆除の効果を期待することができます。

最近では、犬の嗜好性に合わせられていて与えやすいチュアブルタイプのノミダニ駆除薬が主流となってきているため、錠剤タイプを最初に選ぶケースは少ないです。食物アレルギーのため、チュアブルタイプを与えることができなかったり、スポットタイプの薬剤が体質に合わなかったりする場合に処方されます。

 

 

犬のノミダニ駆除薬の副作用とは

 

 

犬のノミダニ駆除薬の副作用としては、以下のようなものが挙げられます。

 

・チュアブルタイプおよび錠剤タイプ

 

チュアブルタイプおよび錠剤タイプのノミダニ駆除薬では、稀に、嘔吐・下痢・食欲不振などの副作用が見られる場合があります。これは、薬剤を体内に取り込む際に、軽度かつ一時的な消化管の不調をもたらすことがあるためだと考えられます。

ただし、こうした副作用の事例は、チュアブルタイプおよび錠剤タイプの薬剤を原因としているのか、あるいは、チュアブルタイプの賦形剤(添加剤)として用いられている成分(薬剤の種類によって異なります)について引き起こされているのかは、詳しくわからない場合があります。

そのため、副作用だと考えられる症状が見られた場合には、自己判断せずに、動物病院へ速やかに連絡し、獣医師の診断を受けるようにしましょう。

 

・スポットタイプ

 

スポットタイプのノミダニ駆除薬は、ノミやマダニなどの中枢神経に作用する成分が入っていますが、基本的には犬・猫・人などの哺乳類には安全性が高く、安心であると言われています。

しかし、稀に、使用直後に嘔吐などの消化器系の副作用が見られるケースがあります。その他、滴下剤に含まれるアルコールの成分に反応してアレルギー症状を起こしたり、皮膚の脱毛などが見られたりすることもあります。

副作用に関しては、軽度な症状が多いとされていますが、もしも何日も下痢が続いたり、皮膚の様子に異変が見られたりする場合には、放置せずにかかりつけの獣医師に診断してもらうようにしてください。

 

 

ノミダニ駆除薬を手に入れる場合に気をつけるべきポイント

 

 

ここでは、犬のノミダニ駆除薬を手に入れる際に、気をつけるべきポイントをお伝えしておきます。

 

・海外ネット通販などの利用は避ける

 

基本的に、犬のノミダニ対策の治療薬は、動物病院で医師から処方されることで手に入れることができます。しかし、海外通販サイトなど、インターネット上では、動物病院を介さずに購入できる場合もあるようです。

インターネットで犬のノミダニ駆除薬を手に入れることは手軽だと考えて、利用を検討されている方もいるかもしれませんが、このような海外ネット通販などの利用はなるべく避けるようにしてください。

動物病院で獣医師の診断を受ければ、事前に犬のアレルギーの有無や体質などをチェックし、愛犬に合ったタイプの薬剤を処方してもらうことができます。しかし、海外ネット通販を利用してしまうと、愛犬の体質に薬剤が合っているのかどうか、わからないままに投薬を開始してしまう危険性があります。

万が一、副作用の症状が見られた場合も、原因の特定がスムーズにできず、愛犬を苦しめてしまう結果にもなりかねません。そのため、犬のノミダニ対策の治療薬は、インターネットを利用せず、必ず動物病院で獣医師によって処方されたものを使用するようにしましょう。

 

・犬のノミダニ対策の市販薬は避ける

 

犬のノミダニ対策に効果があるとして市販されている薬剤がありますが、市販されているノミダニ対策の薬が持っている効果は、駆除ではなく忌避(きひ)効果と呼ばれるものであり、ノミやマダニがなるべく寄り付かないようにする程度の効果しか期待できません。

そのため、ノミやマダニをしっかりと駆除し、愛犬を守るためには高い効果は期待できないため、動物病院で獣医師から診断を受け、愛犬の体質に合ったノミダニ駆除薬を処方してもらうようにしましょう。

 

 

犬のノミダニ対策でお薬が必要な場合は、
動物病院で獣医師から処方を受けるのがベスト

 

今回は、犬のノミダニ対策について、使用する薬に副作用はあるのか、各種ノミダニ駆除薬についての副作用の基礎知識をご紹介し、動物病院で処方を受けることの重要性をお伝えしてまいりました。

犬のノミダニ対策をお考えの場合は、これまでご紹介してきた通り、海外ネット通販や、市販薬を利用するのではなく、動物病院で獣医師からの診断を受けた上で、愛犬の体質に合ったノミダニ駆除薬を処方してもらうようにしましょう。

万が一、副作用が見られた場合にも、動物病院で処方を受けた薬剤であれば、獣医師が早期に原因を究明してくれる他、代替となる薬剤の処方やサポートもスムーズに受けられます。

また、動物病院で獣医師の診断を受けることで、ノミダニ対策の普段からのケア方法を教えてもらうことが可能です。さらに、健康診断を受ける併せて受けることにより、ノミダニ対策の薬剤を処方してもらう以外にも、その他の病気に罹患している可能性などを同時に診察してもらうことができます。

犬は散歩に連れて行く必要があるなど、ノミダニに寄生される可能性のある環境に出す場合が多いため、動物病院での適切なノミダニ対策がとても重要です。

監修者情報

MSDアニマルヘルス株式会社 コンパニオンアニマル事業部 テクニカルサービス
獣医師 釜田 尚彦
東京大学農学部獣医学科卒

運営者情報

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  • 住所:東京都千代田区九段北一丁目13番12号 北の丸スクエア
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