猫のシャンプーやお風呂ってそもそも必要?愛猫を正しく洗う方法とノミ・マダニ対策の重要性について

 

愛猫の毛並みを清潔な状態に保つため、定期的にシャンプーやお風呂に入れているオーナー様はたくさんいることでしょう。しかしながら、猫はシャンプーやお風呂を嫌う傾向があり、そもそもの必要性について詳しい知識を持っていない方も多いのではないでしょうか。今回は、猫のシャンプー、お風呂の必要性や、愛猫を正しく洗う方法、ノミ・マダニ対策の重要性についてお伝えしていきます。

 

 

猫のシャンプーやお風呂って、そもそも必要?

 

猫のシャンプーやお風呂は、そもそも必要なのでしょうか。この答えは、「YES」ではなく、実は「NO」となります。猫はシャンプーをしたり、お風呂に入ったりしなくても、自ら行うグルーミング(毛繕い)によって、綺麗な毛並みを維持することができます。

 

また、シャンプーをしすぎることで、毛並みがパサパサになってしまったり、皮膚病になったりするケースはみられますが、シャンプーをしないために何らかの重篤な病気になったという猫はいません。このように、猫のシャンプーやお風呂は、そもそも絶対的に必要なものではないことを覚えておきましょう。

 

 

 

猫にシャンプーをしない、お風呂に入れないのは不潔?

 

 

猫は待ち伏せ型の狩りを得意とする動物ですから、獲物に気付かれにくいように、もともと体臭が出にくい体質になっています。そのため、完全室内飼いの猫の場合、シャンプーをしなかったり、お風呂に入れなかったりしたからといって、猫の体臭が極度にひどくなることはほとんどありません。「定期的にシャンプーをしたり、お風呂に入れたりしないと不潔になる」という感覚は、あくまでも人間独自の感覚であることを知っておきましょう。

 

ただし、毛がもつれたり、毛玉ができやすくなったりした場合、シャンプーをしたり、お風呂に入れたりすることによって、毛並みの乱れの補正に役立つことはあります。また、おしっこやうんちの臭いを取ったり、野外、屋根裏、床下などを歩いてきて体を汚してきたりした場合にも、シャンプーやお風呂は汚れを取るための有効な手段となります。

 

 

 

猫がシャンプーやお風呂を嫌う理由とは?

 

猫はシャンプーやお風呂で体を濡らすことを極度に嫌います。この理由として、猫の祖先とされているリビアヤマネコ(アフリカヤマネコ)が、昼夜の寒暖差が激しい砂漠で過ごしていた頃の習性が未だに残っているという説があります。

 

昼夜の寒暖差が激しい砂漠の場合、体を濡らしたまま寒い夜を迎えると、水分が蒸発するときに発生する気化熱によって体温を失い、命の危険にさらされることになります。このような祖先の置かれていた習性を受け継いで、未だに猫は身体を濡らすことを嫌がるのです。

 

また、2002年に行われた実験では、20匹の健康な猫を対象として、5分間のシャワータイムの後に、血中成分がどのような変化を見せるのかを調査しました。その結果、シャワータイムの後、20頭中12頭にストレス性高血糖の症状がみられ、元に戻るまでに90分を要したとの報告があります。このように、科学的にも猫の水嫌いはある程度証明されています。

 

 

 

猫のシャンプーやお風呂の頻度について

 

猫にシャンプーをするためにお風呂に入れる頻度については、特別な理由がない限りは年1〜2回程度が、ストレスを与え過ぎず、ちょうど良い頻度であるとされています。

 

なお、猫アレルギーが強いオーナー様の場合は、週1回程度のペースで猫のシャンプー・入浴を行うことで、アレルゲンの1つである「Fel d 1」を減少させることができるという研究結果が出ています。

 

しかしながら、猫は先ほどもお伝えしたとおり水嫌いの性格ですから、シャンプー・入浴の頻度が多いと猫の生活の福祉を損なうことにもなりかねません。また、洗いすぎると毛並みの油分が失われてパサパサになってしまう場合もありますので気をつけましょう。

 

 

 

猫の正しいシャンプーの洗い方・お風呂の入れ方を解説

 

 

ここで、猫の正しいシャンプーの洗い方・お風呂の入れ方を解説していきます。

 

①猫のシャンプー・お風呂の前のお手入れ

 

シャンプー・お風呂の前に、ブラッシングを入念にやってあげてください。被毛についたほこりを落としたり、毛を絡まりにくくしたりする効果があります。また、耳掃除や爪切りを事前に行っておいてあげると、中耳炎の防止や、爪立ての防止にもつながります。

 

 

②猫のシャンプー・お風呂の下準備

 

ペット用のバスタブや風呂桶にぬるま湯を入れて、シャンプー・お風呂の下準備をしてください。猫には汗を分泌する汗腺がないため、熱中症になりやすいという特徴があります。そのため、温かいお湯を用意するのではなく、ぬるま湯程度が好ましいとされています。

 

なお、シャンプーは猫専用のものを使用し、人間用のものはくれぐれも使用しないようにしてください。理由としては、人間の皮膚pHは4.8の弱酸性であるのに対し、猫は6.4の中性に近いからです。皮膚表面のpHが人間と猫では根本的に異なるため、専用シャンプーの使用が不可欠となります。

 

 

③正しい猫の洗い方

 

・胴体および足の洗い方

ペット用のバスタブや風呂桶にぬるま湯をためたら、猫の専用シャンプーを溶かし込みます。その中に、入浴前のケアが終わった猫をゆっくりと体ごと入れ、シャンプーの溶液をまんべんなく体につけていきます。

シャンプーの溶液が猫の体に馴染んだら、首から下に向かって、猫の体を洗っていきます。この方法によって、もしも猫の体にノミがついていた場合、頭部にノミが逃げ込むのを防ぐことができます。その後、背中から腹、腹から足先へとシャンプーを続けます。足の裏、指の付け根は汚れが溜まりやすいので、入念に洗ってあげてください。

 

・しっぽや肛門の洗い方

臭腺と呼ばれる臭いを発する器官のある尻尾や肛門周辺は、入念に洗いましょう。肛門嚢が膨らんでいる場合は、臭いのもとになる液体が溜まっていることがあるので、尻尾を上げさせてお尻を浴槽の外に向け、指でつまむようにして中の液体を押し出してあげてください。

 

・顔の洗い方

顔は濡らしたスポンジなどを利用して、額、目や口の周辺、顎などを拭いてあげるようにしてください。このとき、猫の目や耳に水が入らないようにくれぐれも注意しましょう。

 

 

④正しい猫の体のすすぎ方

 

猫の体をすすぐときは、シャワーの温度に注意してください。ぬるま湯程度に設定しましょう。シャンプーのすすぎ不足は皮膚炎やフケの原因にもなるため、地肌にシャンプーが残らないように、後頭部、首、背中、腹、足の順番で綺麗にすすいであげてください。

 

 

⑤正しい猫の体の乾かし方

 

猫の体を乾かすときには、タオルを2〜3枚用意しておき、タオルで毛並みをこするのではなく、押し付けて水分を吸い取るようにしてあげてください。顔や指先などの部分は、キッチンペーパーのような吸水性の高い紙を用いると良いでしょう。

 

 

 

猫のシャンプーやお風呂はノミ・マダニの駆除対策にはならない?

 

猫のシャンプーやお風呂は、ノミ・マダニなどの寄生虫を駆除する対策にはなりません。体に付着した成虫を一時的に洗い落とすことができたとしても、被毛の中に産み付けられている卵や付着している蛹を、シャンプーのみですべて除去することはむずかしいのです。そのため、市販のノミ・マダニ取りのシャンプーなどを使用しているからといって、ノミ・マダニの駆除対策が根本的にできているわけではないことを知っておきましょう。

 

 

 

猫のノミ・マダニ駆除対策を本格的に行うならば「ブラベクト®スポット猫用」

 

猫のシャンプーやお風呂は、一時的に汚れを洗い流してあげることはできたとしても、ノミ・マダニの根本的な駆除対策にはなり得ません。そこで、本格的な猫のノミ・マダニ駆除対策をお考えのオーナー様におすすめしたいのが「ブラベクト®スポット猫用」です。

 

「ブラベクト®スポット猫用」は動物病院で処方してもらうタイプのお薬で、ノミ・マダニ駆除の効果が高く、投薬後、1~2時間で効果があらわれ、猫ノミは8~12時間以内・マダニは8〜48時間以内にほぼ100%駆除可能という速効性を持っています。さらに、駆除効果は3か月間持続します。

 

愛猫をノミ・マダニから守りたいオーナー様は、猫にシャンプーをしたり、お風呂に入れたりするのみならず、この機会に、動物病院で「ブラベクト®スポット猫用」を処方してもらうことを検討してみてください。

監修者情報

MSDアニマルヘルス株式会社 コンパニオンアニマル事業部 テクニカルサービス
獣医師 釜田 尚彦
東京大学農学部獣医学科卒

運営者情報

  • MSDアニマルヘルス株式会社
  • 住所:東京都千代田区九段北一丁目13番12号 北の丸スクエア
  • お問い合わせ:msdah.help@gmail.com
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