〜愛犬との豊かな暮らしのために〜獣医さんに聞く!ノミ・マダニ対策の重要性とは?

暖かい季節になると、愛犬と一緒におでかけをしたくなりますよね。

しかし、そんな時に心配なのが「ノミ・マダニの感染」です。ノミやマダニは愛犬の健康を害するだけでなく、特にマダニに関しては、飼い主の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そこで今回は、獣医さんにインタビューを行い、ノミ・マダニ対策の重要性や、ノミ・マダニ対策としての「ブラベクト錠」の有用性について、詳しくお話しを伺いました。

今回は、埼玉県狭山市にて40年近くペットの健康を見つめ続けてきた「早川 小動物病院」獣医師、早川靖則(はやかわやすのり)先生にお話を伺いました。ご自身もベリーちゃん(9歳)をはじめ、5頭のベドリントンテリアとい う希少種を飼う愛犬家で、テレビ番組への出演もなされています。

愛犬の健康を害するやっかいなノミ・マダニ!早急な駆除が必要

Q. ノミ・ダニの対策はいつの時期から始めるべきでしょうか。

ノミはほぼ通年、感染の可能性がありますので、対策についても年中、意識は必要となります。ダニは、だいたい3月以降、越冬したダニが活動を活発化させ、ワンちゃんの健康に影響を及ぼすようになってきますので、春が訪れる前には対策を始めるべきですね。

Q. 愛犬につくノミには、具体的にどんな種類があるのでしょうか。

ノミについては、一般的に「ネコノミ」という種類が典型的ですね。この種類のノミは、猫以外にも愛犬や人間に対しても吸血をしますのでやっかいです。最近のお家は室内が暖かいため、一度ノミが棲み着いた場合、一年中活動するケースもあります。そのため、部屋の中が環境汚染されてしまうと、なかなか駆除するのが大変です。ノミについては、速やかに駆除薬をペットに処方し、お部屋を環境汚染させないということが大切だと言えます。

Q. ダニについてはいかがでしょうか?

ダニは「マダニ」が典型的な種類となります。以前は山里などの一部で見られることがほとんどでしたが、最近は市街地でも繁殖が広がっています。現在では散歩で利用するような、市街地にも近い河原、茂み、草むらなどにもマダニがいまして、愛犬の皮膚に寄生して吸血を始めてしまうと「何かの腫瘍が出来てしまったのでしょうか?」と飼い主さんから質問を受けるくらい、大きな粒のように成⻑します。

マダニの驚きの実態!愛犬だけでなく飼い主にも健康被害を及ぼすことも

Q. マダニはどれくらい大きくなるものなのですか?

ここに標本があるのですけれど(マダニの標本が保管されている瓶を取り出す)、吸血したマダニは、ちょうど小豆くらいのサイズまで大きくなります。

Q. こんなにも大きくなるのですか!(取材班一同、驚き)

そうなんです。これほど膨れ上がったものが愛犬につくわけですから、飼い主さんが腫瘍と見間違うのも無理はありません。

Q. マダニは一匹のワンちゃんに、どれくらい寄生するものなのでしょうか。

家の敷地内で環境感染が進んでしまいますと、数百匹レベルで愛犬にマダニが寄生することがあり、ひどい場合には貧血を起こして亡くなってしまうケースなどもあるんです。

Q. マダニの放置は、愛犬の命にも関わる危険なことだということですね。

自宅の敷地内の庭などが環境汚染を受けている場合、重篤な症状に至るケースも考えられます。外に出ると必ずマダニがついてしまうという悪循環に陥らないためにも、早急に駆除の対応をすべきでしょう。

Q. ノミやマダニは、人間にも何らかの重篤な症状をもたらす可能性はあるのでしょうか。

ノミに刺されることによって、抗原が入り込むことでアレルギー反応を起こす「ノミアレルギー性皮膚炎」と呼ばれる症状があります。とはいえ、ノミの場合は人間について重篤な症状につながるようなケースはほとんどありません。危険なのはマダニです。

Q. マダニに関連した、人間にも危害が及ぶ感染症はどのようなものがあるの ゙しょうか。

具体的な症例としては「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」と呼ばれる病気 があります。出血性素因を起こす感染症で、死亡例も出ていて、ここ4〜5年の間に多くの方が亡くなられているということでニュースにもなっています。こうした病気は、家の中に愛犬がマダニを運んで人に感染するというケースも十分に考えられますので、愛犬だけでなく、飼い主やご家族の健康を守るためにも、マダニ対策は必須であると言えるでしょう。

ノミ・マダニ対策は「動物用医薬品」を処方してもらうのがベスト

Q. 市販で購入できるノミ・マダニの駆除薬と、動物病院で処方してもらう駆 除薬では、どちらが有効ですか?

ホームセンターなどで販売しているノミ・マダニの駆除薬は、「動物用医薬部外品」という扱いとなっており、高い効果は期待できません。やはり、愛犬のノミ・マダニ対策を本格的に行うならば、動物病院で受診させ、「動物用医薬品」の処方を受けることをおすすめします。

Q.「動物用医薬部外品」をホームセンターなどで購入するよりも、「動物用医薬品」の処方を動物病院で受けるほうが安心ということですね。

「動物用医薬品」というのは、膨大な数の試験を経て、製品の添付文書の記載の通りの安全性及び有効性についてしっかりと文書化されているものです。また、「動物用医薬品」ならば、メーカー側からのサポートも十分に提供されておりますので、そうした意味で、私たち獣医師側も安心して飼い主さんにお渡しできるという利点があります。

Q.「動物用医薬品」は、一般的に愛犬には与えやすいものなのでしょうか。

現在では、「スポットタイプ」という、愛犬の首筋などの皮膚につけて皮脂を通して駆除を行うというものが主流のひとつとして存在します。しかし、「スポットタイプ」は被毛が多いワンちゃんの場合は、処方しづらいケースもありました。そこで、ここ数年、「チュアブルタイプ」と呼ばれる内服タイプの駆除薬が登場しています。ノミ・マダニのどちらにも一度に対策できるという点で、内服タイプの「動物用医薬品」は非常に便利なものです。

ノミ・マダニ対策に有効な「ブラベクト錠」なら3か月効果持続!

Q.「ブラベクト錠」は一度の服用で3か月効果が持続するという特徴があり ますが、獣医師から見ても、この点には魅力がありますか?

飼い主さんといえども人間ですから、たとえば、毎月かかさず服用させなければならないというだけでも、なかなかたいへんです。過去には、毎日の投与が必要なお薬もあり、とにかく手間がかかるという難点がありました。その点、「ブラベクト錠」は3か月に一度の投与で良いということで、現時点においては、非常に魅力的だといえるでしょう。

Q.「ブラベクト錠」に関して、その他の使いやすい点はありますでしょうか?

「ブラベクト錠」に関して言えば、嗜好性が良い(ワンちゃんが服用しやすい)という点が挙げられます。嗜好性が悪いお薬では、ワンちゃんが服用してくれず、最終的に返品されてしまうことも少なくありません。「ブラベクト錠」は飲みにくい錠剤ではなく、ジャーキーのような「チュアブルタイプ」と呼ばれる嗜好性の良いものですから、ワンちゃんに服用させるのもずいぶん楽です。3か月効果が持続するというメリットもあり、ワンちゃんの飼い主さんにとって、「ブラベクト錠」は扱いやすいお薬と言えるでしょう。

Q. どのようなワンちゃんでも、問題なく服用してくれるものでしょうか。

「ブラベクト錠」のようなチュアブルタイプであれば、よほど神経質なワンちゃんでなければ9割5分以上は喜んで食べますので、それほど心配はいらないと思われます。おやつ感覚でお薬を服用するワンちゃんのほうが多いと思いますよ。

ノミ・マダニ対策に必要なのは愛犬への日常的な衛生管理と愛情

Q. ドッグカフェに行ったり、ドッグランで遊ばせたり、散歩をさせたりする ことで、愛犬がノミ・マダニに感染する可能性はどうしても生じてしまうと思 いますが、予防する方法というものはあるでしょうか。

ノミやマダニは、外に出て寄生されたり、別のワンちゃんから移されたりしたからといって、誰かに責任を負わせることはできません。そのため、「ブラベクト錠」のようなノミ・マダニの駆除薬を事前に投与して、自分の愛犬を守るというのが、まずは鉄則だと言えます。また、ノミやマダニに感染する危険性のある場所から帰ってきたら、被毛をブラッシングしたり、シャンプーをしたりするということを習慣づけてください。とにかく、衛生管理をしっかりすることが重要です。

Q. 愛犬家の皆さんに、最後に一言、メッセージをいただければ幸いです。

ノミ・マダニについては、一歩外に出れば、愛犬がいつ感染してもおかしくないというくらいの気持ちでいなければいけません。その一方で、愛犬を外に積極的に連れ出して遊んであげるという愛情も大切です。家の中に愛犬をずっと引きこもらせるという状態では、健康で楽しいペットライフは堪能できませんから。だからこそ、「しっかりと予防をしてあげれば、ノミ・マダニは怖くない!」というくらいの気持ちで、日常的な対策を心がけてください。

Q. ノミ・マダニ対策を日常的に考えるうえで、「ブラベクト錠」のような動物用医薬品は有効である、ということですね。

愛犬がノミやマダニに感染することは、飼い主にとっては非常に心苦しく、不本意なことでしょう。だからこそ、「ブラベクト錠」のように、3か月効果が持続する、チュアブルタイプの楽に投与できるお薬の登場は、愛犬家にとって喜ばしいことです。獣医師のお仕事を通じて「ブラベクト錠」のような扱いやすいお薬を処方し、飼い主の皆さんにノミ・マダニ対策の重要性を伝えていく義務があると、私自身も考えています。

早川先生、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

《早川小動物病院》
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