犬の気持ちはしぐさでわかる?犬の行動の意味まとめ

 

犬を飼っている方々に共通する思いは「犬の気持ちを理解してあげたい」というものでしょう。今回は、犬の気持ちを理解するために知っておきたい犬のしぐさの特徴や行動の意味について、詳しくお伝えしていきます。

 

 

犬の気持ちはしぐさや行動のボディランゲージで表現される

 

人間と違い、犬は言葉を話すことができないため、犬の気持ちはしぐさや行動などによる非言語のコミュニケーションを通じて表現されます。その歴史は古く、犬が行うボディランゲージは犬の先祖にあたる狼から、本能で受け継がれているとされています。

このような犬の気持ちを表すしぐさや行動をカーミングシグナルと呼びます。ちなみに、人間のしぐさや行動が表す意味と、犬のしぐさや行動が表す意味とでは、その内容も当然違ってきます。

たとえば、犬を怒っているときにあくびをするしぐさが見られることがありますが、これは反省していないわけではなく「落ち着いてほしい」という意味を持ったしぐさだとされています。

そのため、犬が独自に持っているしぐさや行動の意味を知っておくことで、愛犬の気持ちを理解し、円滑なコミュニケーションを行うことができるようになるでしょう。それでは、詳しくご紹介していきます。

 

しぐさでわかる犬の気持ち

 

・匂いを嗅いでいる

犬が匂いを嗅ぐ行動は、とてもよく見られるしぐさのひとつです。匂いを嗅ぐ対象の情報を集めている意味があるほか、緊張しているときに地面の匂いを嗅いで気分を紛らわせている場合もあります。

 

・自分の鼻を舐めている

自分の鼻を舐めるしぐさは、ご飯を食べる前にもよく見られますが、緊張しているときに自分の気持ちを落ち着かせるために行っていることがあります。また、自分の鼻を舐めるしぐさには、相手に「落ち着いて」というメッセージを送る意味合いも持っているようです。

 

・体を掻いてブルブルと身震いしている

体を掻くしぐさは、体が痒いときなどに日常的に見られるものです。ただし、犬が緊張していたり、何かを不快に感じていたりするときには、気持ちを落ち着けるために体を掻いてブルブルと身震いすることもあります。

 

・目をそらす

愛犬に目をそらされると悲しい気持ちになる方もいるかもしれません。しかし、犬が目をそらすしぐさには「あなたには敵意はないです」という友好的な意味があります。

 

・あくびをしている

眠いときに見られるあくびのしぐさですが、実は別の意味もあります。犬の緊張がほぐれたときに見られるほか、飼い主に怒られているときに「そんなに怒らないで、落ち着いて」といった意味合いであくびをすることがあるので、覚えておきましょう。

 

 

行動でわかる犬の気持ち

 

・舐めてくる

犬が飼い主を舐めるときは、犬の親子や仲良しの犬同士がグルーミングし合うのと同様に、友好の印の意味があります。

ただし、犬が噛み付いてきた後にその部位を舐める行為が見られたときは要注意です。これは反省の気持ちや労りの気持ちを表しているのではなく「逆らったらひどい目に遭わせるぞ」という強い威圧的な意味があります。犬と飼い主の上下関係が逆転している可能性があるので、早期に躾が必要です。

 

・片方の前足を上げている

散歩中などに愛犬の片方の前足がピンと上がっているのを見たことがある方も多いでしょう。この行動をしているときは何かに集中していたり、周囲を警戒していたりすることを意味しています。

 

・人の足に鼻を当ててくる

犬が人の足に鼻をつんつんと当ててくる場合は、「もっと構ってほしい」という気持ちを表しています。この行動が見られたときは、なるべく一緒に遊んであげたり、散歩に連れて行ったりして、構ってあげるようにすると良いでしょう。

 

 

しっぽを観察することでわかる犬の気持ち

 

・しっぽを振っている

犬がしっぽを振っているときは、「喜んでいる」「遊びたがっている」といったイメージが一般的です。しかし、実際には攻撃的な気持ちと嬉しい気持ちのどちらでもしっぽを振るため、注意が必要となります。

 

・しっぽを低い位置で振っている

犬がしっぽを低い位置で振っているときは、相手に対する服従の気持ちを表していたり、相手を「落ち着いて」となだめようとしていたりする意味合いがあります。

 

・しっぽが上向きになっている

犬が何かに集中していたり、興奮していたりする場合には、しっぽが上向きになる傾向があります。「遊びたい」と考えているときや「攻撃してやる」と考えているときも、どちらもしっぽが上向きになるケースがあるため、愛犬の様子を伺って判断するようにしましょう。

 

・しっぽが下向きになって足の間に入っている

犬のしっぽが下向きになり、さらに足の間にしっぽが入ってしまっている場合は、緊張や恐怖を感じてしまっているケースが多いです。その他、しっぽが下向きになっているだけの場合は、集中しているときや中立を示しているときもあります。

このような状態のときに、無理に犬を構おうとすると、自分の身を守るために攻撃的な行動に出る可能性もあるので十分に注意して接してください。

 

 

吠える声を聞き分けることでわかる犬の気持ち

 

・ワンワンと吠える

ワンワンと一般的な鳴き声で吠えるときは、飼い主に会えたことが嬉しくて吠えている場合もあれば、警戒や威嚇の意味合いで吠えている場合もあります。そのため、しっぽの動きや、しぐさ、行動などをしっかりと確認した上で、総合的に犬の気持ちを判断する必要があります。

 

・鼻を鳴らしている

クンクンと鼻を鳴らしているときは、飼い主に甘えたい気持ちがある場合や、怒られてしょげている場合などが考えられます。主に子犬の時期によく見られますが、成犬になってからも癖づいて続けるケースもあります。

 

・甲高い声で吠える

キャンキャンと甲高い声で吠えるときは、びっくりする出来事があったり、痛みを感じたりしていることを意味しています。人間の発言に言い換えると、反射的に出てしまう「えっ」「わっ」とか「痛っ」といった表現と類似していると言えるでしょう。

甲高い声でずっと吠え続けている場合は、パニックに陥っているケースがあります。万が一落ち着かない際には愛犬の身に何らかの異常が発生している可能性が高いため、動物病院での診断を受けるようにしましょう。

 

・低い声で唸っている

低い声でウーウーと唸るように鳴いている場合には、不機嫌で怒っている気持ちを表しています。自分の食事や縄張りを守ろうとしているときや、嫌なことをされたときにこのような鳴き声になるので、気をつけてください。

 

・遠吠えをしている

犬の遠吠えは、狼だった頃の名残だとも言われており、主に遠くにいる仲間とコミュニケーションを取るために行なっていた行動です。そのため、飼い主さんが近くにいないことを寂しく思って、遠吠えをするケースがあります。また、消防車、パトカー、救急車といったサイレンを鳴らす車の音の周波数に反応して、遠吠えをすることもあるようです。

 

 

犬の気持ちをしぐさや行動で見極め、異常がある場合は動物病院での診断をすぐに受けることが重要

 

今回は、犬の気持ちを理解するために知っておきたい犬のしぐさの特徴や行動の意味について、詳しくお伝えしてまいりました。

犬の気持ちはしぐさや行動をしっかりと観察して、その意味をある程度わかっていれば、自ずと理解できるようになります。万が一、愛犬の体調が悪そうなときには、放置することなく動物病院に連れていき、診断をすぐに受けて治療を行うことが重要です。

監修者情報

MSDアニマルヘルス株式会社 コンパニオンアニマル事業部 テクニカルサービス
獣医師 釜田 尚彦
東京大学農学部獣医学科卒

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